中國出土資料学会
2004年度第2回例会
日時:2004年12月11日(土)
受付開始
13:00〜
大会報告
13:30〜16:30
会場:流通経済大学新松戸校舎
☆交通アクセス:
(地下鉄千代田線、JR武蔵野線、 新松戸駅(開札口は1箇所)下車・徒歩3分)
発表
1「馬王堆帛書『刑徳』の刑徳大遊をめぐって」
報告者:末永高康氏
趣旨:
近年の日本国内各地の発掘調査の進展によって、馬王堆帛書『刑徳』甲・乙両篇には、刑徳の年ごとの移動(刑徳大遊)を示した図表と文章が記されている。この内、甲篇の記述は『淮南子』天文篇等伝世の文献に記された刑徳の動きと完全に一致するが、乙篇の記述はそれを素直に読む限り伝世の文献の刑徳の動きとは一致しない。従来の研究においては、乙篇の記述に誤りがあるとすることにより、この不一致を切り抜けてきた。しかし、馬王堆帛書『陰陽五行』乙篇と対比するならば、『刑徳』乙篇の記述は甲篇とは系統を異にする『陰陽五行』乙篇系統の刑徳大遊を記したものであることがわかる。漢初には二系統の刑徳大遊が存在したのである。論者の推定によれば、この二系統の分岐は歳星紀年における「超辰」現象に起因する。刑徳大遊表に記された干支紀年の問題(推定される![]()
暦の干支と一年ずれている)とも絡めてこの分岐が生じた原因を探っていきたい。
2「8・9世紀の日本出土資料における漢籍」
報告者:鐘江宏之氏
趣旨:
近年の日本国内各地の発掘調査の進展によって、木簡や漆紙文書などの出土文字資料の中に、漢籍を記したものも多く知られるようになってきた。日本の出土資料に見られる漢籍のあり方について、現段階での状況をまとめておくことも有益であろうと思われる。
本報告では、日本国内で出土している8・9世紀の資料の中から、漢籍を記したものがどのように見られるか、宮都出土の資料から地方遺跡出土の資料まで、その全体像を広くまとめて紹介することにしたい。断片的な木簡削屑や、習書など、多様な様態で残されている漢籍資料について紹介することによって、当該期の日本における漢籍の広まりや、唐日の文化交流のあり方について、検討を進めていくための手がかりとなれば幸いである。
3「馬王堆漢墓帛書『出行占』について
報告者:名和敏光氏
趣旨:
1972年に湖南省長沙市で発見された一群の帛書は、これまで『馬王堆漢墓帛書〔壹〕』(1974・75・80年)、『同〔三〕』(1978・83年)、『同〔四〕』(1986年)等の形でその図版・釈文が公表されてきた。しかしながら、その他の部分については未だ同様の形での公表がなされていないのが現状である。特に「日書」関係文献については、近年の他の「日書」資料の出土と公開・研究に伴い、漸次行われてきた部分的な資料の公開があるのみである。今回の発表では、馬王堆漢墓帛書中の「日書」関係文献の一つ「出行占」を取り上げ、これまでの馬王堆漢墓帛書「日書」関係文献及び「出行占」に対する分類・研究史等を概観した上で、「出行占」の内容・性質を検討したいと考える。更に、「出行占」が他の馬王堆漢墓帛書「日書」群と如何なる関係を持つかという点にまで言及できればと考えている。
☆参加費(資料代を含む)500円
☆非会員の来聴を歓迎します。